不倫相手との子供を妊娠した場合、どう対応するべきか?

【相談者:40代女性】
信じていた32歳の彼に別れを告げられ、悔しくて辛いです。彼とは2年前に知り合い、私には別居中の夫がいて離婚前提ということを知りながら付き合う様になり、間もなく彼が私の家に毎日泊まりに来る様になりました。そして彼の仕事も手伝うようになり、彼は私が自立出来る様にと生活の面でも色々と支えてくれました。

しかし時が経つにつれ、今では仕事の話も回してもらえなくなりました。私の離婚話にも首を突っ込み、彼の自己中な発言と行動に振り回されて、幾度もけんかする度に別れを告げられ、でもまた彼から泊まりに来るの繰り返しでした。

これまで2年間の同棲生活を送ってきて、妊娠中絶と流産もありました。我が家に急に泊まりに来なくなってから3日後妊娠が分かり、彼に伝えると翌日には中絶してと言われ、費用は出すからもう終わりにしようと言われました。その時に、彼は好きな人ができたとも言ってきました。でもその後3回泊まりにもきています。

中絶を一方的に言うなら同意書にサインをお願いしたら、書けないと断られました。勝手に産んだとしても一切俺には関係ないし関わる気もないから、とも彼に言われました。彼がうちに最後に泊まりにきて2週間後、既に気になる女性とは付き合ってるそうで深い関係もあるみたいです。妊娠の同意書の件もちゃんと片付いておらず、今は精神的支えもなく悔しい思いとどうしたらいいのか分からなくて精神的にズタズタです。

やはり私はまだ既婚者(離婚未成立)なので立場的に泣き寝入りするしかないのでしょうか? 私が精神的苦痛を受けた分の慰謝料は請求出来るものでしょうか? 相手の女性へも何かしらのペナルティーを与える事は出来ないですか?

彼が私の元を離れて1か月経ちますが、考えれば考える程悔しくて、悔しくて仕方がありません。

精神的苦痛への慰謝料請求も出来ますが……。貴女の立場を今一度見つめなおして!

こんにちは! 火消し探偵の山木です。

今回のご質問はちょっと特殊なケースでして、不倫はしてはいるものの、別れた相手にさまざまな事を請求出来るケースだと感じます。今までのコラムでは、不倫は「結婚していることを知りながらも付き合った相手」に対して慰謝料請求が出来ると書いてきました。

これには、1つだけ例外があります。慰謝料とは結婚生活を壊した相手に対して請求出来るというものであって、既に壊れている結婚に関しては当てはまりません。すなわち、既に「離婚することを前提」にしており、配偶者との間に夫婦生活はすでになく、籍だけがまだ一緒な場合において付き合いだしたのであれば、それは世間一般的な意味での不倫ではなくなります。

他にもさまざまな要因が関係してくるので断定したことはここでは書けませんが、質問の内容を見ている限りでは十分に、相手の彼氏に“精神的苦痛”を主張出来るとは思います。ただ、明確に主張出来ないこともあって、彼の新しい相手の女性には何もペナルティーを与えることは出来ません。

理由は、質問者様と相手の彼氏との関係は婚姻関係ではないからです。

道徳的なことはさておいて、法律的には交際や同棲しているだけでは、浮気をしようと複数の異性と交際しようと、何ら責任は追及できません。悔しい気持ちは分かるのですが、婚姻関係、または内縁関係が認められない限り諦めた方が無難です。

これは相手の女性が彼を誘惑した結果、彼が質問者様と別れることを決めたという流れであっても変わりません。また、裁判を起こす場合には、貴女の夫婦関係が既に破綻しているという証拠も必要になるでしょう。

質問内容から「現在妊娠中」なのか「過去に妊娠(中絶)・流産の経緯があり」なのか、質問者様の現状がくみ取れなかったので、ここからは「現在妊娠中」という認識で解答させていただきます。

saibansyo

「再婚禁止期間」とは?

女性の場合は、「再婚禁止期間」というのが法律で定められていて、離婚から6か月間は再婚することができません。

女性にのみ再婚禁止期間が決められているのは、離婚後すぐに再婚すると、生れてくる子の父親が前夫なのか、再婚した夫なのか判断できなくなるから、という理由です。

離婚成立(婚姻の解消もしくは取消し)の日から300日以内に生まれた子は、前夫の子と推定され、再婚成立の日から200日を経過した後に生まれた子は、再婚した夫の子と推定されます。

早産などの場合は、子の父が再婚した夫であるという医師の証明(診断書等)により明らかになれば、実父である再婚した現夫の子として出生届が受理されます。

近年では前夫の子となることを避けるために戸籍上の手続きがなされず、無戸籍の子供が生じていることなどの「300日問題」「離婚300日問題」とも呼ばれますが、質問者様が離婚を成立させない限り、不倫相手との子供を出産しても戸籍上は「現・配偶者」との子供になります。

「養育費」とは子供の権利

彼が中絶同意書にサインはしないというのであれば、では誰がサインするのかという話になります。本来、「中絶同意書」とは子供の父親じゃないとサインしてはいけないものですので、「俺はサインはしたくない!」というのは通りません。

子供が絶対に彼の子供であるという確証があるのであれば、「ピル飲んでいないんだから俺は関係ない」という彼の主張も、子供が出来た責任から逃げようとする態度も、全て精神的苦痛として彼に慰謝料請求することは出来ます。

それと、意外と皆さん存じていないようなので書かせていただきますが、「養育費」というのは子供が持つ権利です。

彼が質問者様に述べた、「勝手に産んだとしても一切俺には関係ないし関わる気もないから」という言葉は成立しないものです。どういう事かと言うと、“認知した・しないに関わらず”子供が成人した時までに掛かる費用は、父親と母親は払わなくてはいけません。

違うケースで分かりやすく書きます。

10年前に付き合っていた恋人が、ある日、目の前に小学生くらいの子供と現れて「あなたの子よ」と言ったら、言われた方の男性は、その子が成人するまでの養育費と今まで掛かった養育費の半分を払わなくてはいけない義務が生じます。言われた方の男性は、「知らなかった」「認知していない」「既に家庭を持っている」と主張しても関係ありません。養育権というのは、子供が親に持つ最大の権利であるが故です。

質問者様が現在妊娠中の場合、このまま彼氏が中絶同意書にサインをしなければ、流産しない限りは産むことになります。中絶というのは、母親と相手の男性の同意がなければ出来ません。相手の同意を得ずに片方のみの意志で中絶を行うと、手術を受けた患者も、手術を行った医師も「不同意堕胎」という罪で罰せられます。

同意書に父親でない方がサインすることは基本的には良くないことなので、質問者様はなされないはず。そうなると、現在妊娠をしているならば来年の夏から秋くらいには出産ですよね。

出産には想像以上のお金がかかります。もちろん、出産後もお金がかかります。そのお金を一年後くらいに、彼氏に養育費として請求をしてみては如何でしょうか? 道徳的にも倫理的にも全く勧められることではありませんが、告訴をした場合、DNA鑑定などになるでしょうけども、まず勝てるでしょうね。

子供に罪はありませんし、一時の復讐のためにその後の子供の人生を引き受けることになってしまいますが、妊娠から逃げる男にとってこの方法は私が知る限り一番強烈な手法です。

こんなことをしても、絶対に質問者様の精神状況は好転しませんし、生まれてくる子供に業を背負わせてしまうことになりますが、母として一人でも子供を育てていく覚悟があるのならば、“そういう事も出来るんだよ”という事を彼氏に話して、取引のカードの1つにする分には良いのではないでしょうか。

しかしながら、質問者様は現在婚姻中でしたら、出産を視野に入れているのなら離婚を成立させること。

まずは時間とお金がかかりますが、弁護士への相談をお勧めします。

●ライター/山木陽介(探偵専門家)

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