踏み倒されそう!? 同棲中に組んだ車のローン代金を元彼から取り戻す方法

【相談者:30代女性】
先日、長年同棲していた彼と別れ、彼は家を出ていきました。

一緒に住んでいたころに私の名義でローンを組んで車を購入し共有していましたが、別れるときに話し合い、彼が持って出ていくことになりました。

しかし、彼がすぐに名義変更などの手続きを行ってくれず、いまだにローンや保険の支払いを私がしています。元彼に請求しても、「今は手持ちがない」などとのらりくらり。

車は渡すので、何とかお金を取り戻す方法はないでしょうか?

a 彼に支払いを踏み倒されないよう、支払いを認めた証拠を集めましょう。

ご相談ありがとうございます。アディーレ法律事務所弁護士の正木裕美です。

別れるときの約束を果たしてくれないとか、彼から物を返して欲しいとか、彼から生活費を返せと言われたなど、同棲していた場合は特に別れた後にトラブルが起きがちです。

恋で目が曇っているときならまだしも、別れるときは将来元彼に苦しめられることのないよう対策をとっておくことをお勧めします。

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別れる前に彼と条件を確認して

さて、今回はローンも車もあなた名義との前提でご説明しましょう。

まず、元彼とのあいだで車の贈与に関してどのような条件があったのかハッキリしませんが、ローンの肩代わりや名義変更の手続きをしてもらう約束がなければ、単なる贈与契約、つまり、無償のプレゼントですから、ローン代を返してもらうことはできません。

しかし、元彼もローンなどの支払い義務を認めているようですし、通常はローンをあなたが払い続けて元彼に車をプレゼントしたとは考えにくく、おそらく今後のローンは彼が払う約束があったと思われます。

このような、受贈者に一定の債務を負担させることを条件にした贈与を『負担付贈与契約』といいます。

プレゼントされたと言い張られたら……

いずれにせよ、贈与は口約束でも成立しますので、車の名義はあなたのままだったとしても車の所有権は彼に移転してしまいます。

ただし、彼がローンを払わない、つまり負担した義務を果たさないときは、あなたは元彼にローン代を払うよう請求できます。

これに元彼が応じないのであれば、あなたは負担付贈与契約を解除し、車を取り戻すこともできると考えられます。

とはいっても、現実的には今でもお金がないなんて言い逃れようとしていますから、このまま払ってくれず、裁判を起こさなければいけなくなる可能性があります。

また、負担付贈与と認めず、「ローンを払うなんて言っていない、無償でプレゼントしてくれた」と言い始めるかもしれません。

車が手元にある上にお金を払う相手が別れた元彼女となると、「絶対払わなきゃ!」という気持ちは薄れてしまいがちです。

契約書・覚書などの書面、今後のローンの支払い・名義変更などについての取り決めや話し合いについて書かれているもの、また、別れた後にあなたが支払いを請求して、彼が払うことを認めた内容の書かれたメール・SNSなどの証拠があるか確認してみましょう

ローンの完済を第一に

ちなみに、ローンで買った車は完済まで所有権が留保され、車検証を確認すると、所有者名義がローン会社など、使用者が購入者となっていることが多いです。

この場合、通常はローン完済まで名義変更には応じないので、ローンを完済しローン会社から必要書類をもらって所有権留保解除をした上であなたや元彼の名義に変更しなければいけません。

元彼に車を渡すのは、残りのローンを返済できるお金をもらって手続きがキレイに終わってからがマストです。

別れた男女間でのお金のトラブルはよくあります。養育費ですら払われないことも多いですから、別れた元彼が今後誠実に約束を守ってくれると信じてしまわず、自己防衛はしっかりと。

今回も、できれば別れるときに一括でお金をもらってから車を渡す、一括がどうしても難しいなら書面をきっちり取り交わしておくなどの対策が必要だったと思います。

次の恋愛を謳歌するためにも、別れ際は心を鬼にすることも必要かもしれませんね。

●ライター/正木裕美(アディーレ法律事務所:愛知県弁護士会所属)

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