ローンはどうする? 独身女性が“終活”の一環として考えるべき財産相続

【相談者:40代女性】
私は40代後半なのですが、独身の一人暮らしです。最近、テレビや雑誌などで「終活」という言葉を耳にし、すごく気になっています。自分が亡くなった後に残ったものはどうなってしまうのか不安です。

たとえば、先日家電を買い替えるときにクレジットのショッピングローンを組み、まだ払い終わっていません。連帯保証人などを付けるようなローンではないものの、いくらか負債が残っています。

両親は十何年前に他界していますし、親戚と呼べるのは妻子のある弟のみです。もし、今私が亡くなってしまったら、私の借金が弟家族に行ってしまうのでしょうか。終活の一環として、負の財産も整理しておかなければなりませんか?

a 亡くなったとき、どんな財産があるかわかるようにしておきましょう。

ご相談ありがとうございます。アディーレ法律事務所弁護士の篠田恵里香です。

「終活」という言葉は最近よく聞きますね。結論として死亡した場合、負の財産も全て相続人に引き継がれるのが原則です。

自身に何かあったときのため、正・負の財産すべて、しっかり整理しておくことは非常に大事です。

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相続で引き継ぐものは?

相続とは、故人の財産を、プラス・マイナスすべて引き継ぐことをいいます。

相続人となるのは、「配偶者」と(1)「子ども(孫)」、(1)がいない場合は(2)「両親(祖父母)」、(2)もいない場合は(3)「兄弟姉妹」となっています。

相談者様の場合、ご親戚が弟さんのみということであれば、弟さんがすべてを相続することとなります。

プラスの財産のみ相続できるか? については、答えは「NO」です。

「預金や土地・建物はほしいけど、借金は引き継ぎたくない」というような方法は残念ながらとれません。

負の財産としては、ショッピングや銀行ローンなどのいわゆる借金が代表的ですが、種類の如何を問わず、基本的には“払う義務”がすべて相続人に引き継がれることになります。

住宅ローンの場合で、団体信用保険に入っていた場合は、ローンを組んだ本人が死亡した場合、保険金からローンが支払われるという仕組みがありますが、このような例外的な場合を除き、相続人が故人のローンを支払っていくことになります。

連帯保証人だった場合は……

住宅ローンを組む際、保証会社ではなく個人を連帯保証人にしていた場合は、ローンを組んだ本人(主債務者といいます)が死亡すると、連帯保証人に請求がきます。

連帯保証人は本人の生前もローンの支払い義務を負っているわけですが、本人が返済していれば請求が来ないため、普段から意識することは少ないでしょう。

本人の死亡により支払い請求などが来て、初めて支払義務が表面化します。

まさか返済中に他界しないだろうと安易な気持ちで連帯保証人になることもあるようですが、連帯保証人は“ほぼ本人と同様”の責任を負うので注意が必要です。

3か月以内の手続きを

故人死亡時に、マイナスの財産の方が多く、相続するメリットがないということであれば、『相続放棄』が視野に入ります。

家庭裁判所に、相続開始を知ったときから3か月以内に『相続放棄』の手続きをすることで、正・負の財産すべて、引き継がなくてよいことになります。

ただ、3か月というのは意外にあっという間に過ぎてしまうため、借金を知らずに期間を過ぎてしまったというトラブルは後を絶ちません。

どんなに調査をしても分からなかった借金については、例外的に期間経過後も放棄が許されることがありますが、このハードルはなかなか高いとされています。

相続の際に、「負債がどこにいくらあるか不明」となると、相続人に相当な迷惑をかける可能性があります。

生前に、「負債の内容」や「預金・土地建物等の財産」について遺言や財産目録に残しておくなどの準備はとても大事なことです。

ご高齢の方はもちろん、急な病気や事故で突然他界するというケースに備えて、お若い方も『遺言』『財産目録』の作成を考えてみてはいかがでしょうか。

●ライター/篠田恵里香(アディーレ法律事務所:東京弁護士会所属)

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