デメリットもある!? 女性が結婚後も“旧姓”を名乗る方法2つ

【相談者:30代女性】
仕事の関係上、結婚しても姓を変えたくありません。彼は公的なところだけ変更して旧姓で仕事をすればいいと言いますが、どうも納得できません。この時代に、どうして女性だけが男性の姓に変更しなくてはいけないのでしょうか。なにか方法はありますか? 「決まってるんだから」と言い張る彼とケンカになり、服従するみたいで結婚そのものまで不安になってきました。

a 事実婚? 通称使用? ……まずはパートナーと納得するまで話し合うこと。

こんにちは。女優&ライターのmamiです。ご相談ありがとうございます。

日本では夫婦は同じ姓を名乗ることになっています。ただし、“女性だけが男性の姓に変更”しなくてはいけないわけではなく、どちらの姓を選択するかはパートナーとの話し合いで決めることができます。誤解が多いのですが、妻の姓を選択したからといって妻の親族と特別な関係(婿養子のような)になるわけではありません。

ただし、夫の姓を選択すると夫が、妻の姓を選択すると妻が、夫婦の戸籍の筆頭者になる(戸籍法14条1項)ため、実際には圧倒的多数(97%程度)が夫の姓を名乗っているようです。詳しくご説明しましょう。

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夫婦別姓は可能? 不可能?

結婚して姓が変わると、これまで自分の名で築いてきた社会生活にいろいろと支障が生じることがあります。相談者さんがどのようなお仕事をされているのか文面からは分かりませんが、変えたくないというお気持ちは分かります。

それに、逆もアリだとはいえ、実際には圧倒的多数の妻が夫の姓を名乗っている現状のもとでは、改名による不利益は一方的に女性が負担することになるでしょう。相談者さんが納得できず、“服従するみたい”に思えるというのもよく分かります。

このことは、男女平等の観点からも問題があるとされ、1996年には法制審議会が婚姻時に夫婦が同姓か別姓かを選択する『選択的夫婦別氏制度』を含む『民法の一部を改正する法律案要綱』を議題に提出しました。しかし、子どもに父母の一方と異なる姓を強いること、家族・家庭より個人を過度に優先することになり、家庭崩壊を促進するおそれがあることなどを理由とする反対論も根強く、この民法改正案に関する論争はいまだに決着していません。

姓の変更による不利益を避ける方法は?

何度も書きますが、日本では夫婦は同じ姓を名乗ることが法律で決まっています。それぞれが婚姻前の姓を継続使用しようとする場合には、婚姻届を提出しないで改姓を回避する『事実婚』を選ぶしかありません。もしくは、相談者さんの彼が言うように、婚姻届を提出した上で夫または妻が旧姓を使う『通称使用』を選択するしかないでしょう。

ただし、前者は全ての権利(子どもの権利や相続権など)において婚姻とは扱いが異なり、後者は通称の姓と公文書が異なるなどの不便、不利益を覚悟しなくてはなりません。


いかがですか? 夫婦が同じ姓を名乗るのは万国共通というわけではありません。中国や韓国では姓は変わりませんし、ヨーロッパでは『夫婦結合姓(夫婦両方の姓を加えたもの)』を用いることのできる国もあります。いささか堅苦しいご説明になりましたが、日本での法律的な現状としてはどちらかの姓を選ぶしかないようです。

まずは、もう一度、彼と話し合ってみてはいかがでしょうか? 多数が夫の姓を名乗るといっても、妻の姓でも問題はありません。それぞれの名前を保有するための『事実婚』は、家庭を作っていかれるなら私は避けた方がいいと思っています。相談者さんはすでに結婚を決意されていたのですから、そのお気持ちを大切にパートナーと納得できるまで向き合ってみてください。二人の未来に、“決まっている”ことなんか何もないのですから。

【参考文献】
・『結婚・離婚Q&A』東京南部法律事務所・編

●ライター/mami(女優&ライター)

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