裁判後も浮気続行! パートナーの不倫相手へ2度の慰謝料請求は可能か

【相談者:40代女性】
私は専業主婦なのですが、先日、夫と浮気相手の女性に対して損害賠償請求訴訟を起こし、夫から150万円、浮気相手から150万円の慰謝料を受け取りました。周りの友達からは離婚を勧められましたが、世間体や子どものことを考え、夫との離婚をしないことにしました。

しかし、夫と浮気相手の関係は裁判後も切れず、不倫関係は続行しているようです。一度、慰謝料請求を行っていますが、夫の浮気相手との不貞行為の証拠がつかめ次第、何度でも慰謝料請求を行うことは可能でしょうか。

a 再び慰謝料請求することはできますが、それが現状にプラスに働くとは限りません。

ご相談ありがとうございます。アディーレ法律事務所弁護士の正木裕美です。

パートナーの浮気、お子さんのこともあり大変悩まれたことでしょう。一番に思うのは、「相手との関係を終わらせて欲しい」ということ。それはとても自然な気持ちだと思います。ただ、離婚せずに慰謝料請求をしたことで、浮気相手とご主人の絆が深まってしまったのかもしれません。

150902masaki

裁判前の不倫と裁判後の不倫は別物

慰謝料請求の裁判の後にも不倫、つまりご主人と不倫相手が男女の関係を持っていた場合、再び慰謝料請求することはできると考えられます。すでに受け取った慰謝料は、裁判で争った不倫に対するもので、別に新たに起こった裁判後の不倫に対する慰謝料はまだ受け取っていないからです。

法律では次の裁判までに何日以上空けなければいけないという決まりはありませんが、二人の関係が続いている証拠を集め不倫関係を証明するためには、結果的に日が空くことが多いでしょう。もし、今後関係を絶つといった内容の誓約書を交わしていたにもかかわらず交際を続けていたのであれば、悪質なケースと捉えられ、慰謝料の額が増額する一要素となります。

不倫相手に対しての別れの請求は通りにくい

不倫相手と別れて欲しいとのお気持ちはよくわかります。しかし、裁判で交際の解消を請求しても認められないのが現状です。

妻が夫と不倫相手が会うことや同棲することの差止めを請求した裁判例があるのですが、裁判所は、単に会うこと自体は違法とは言えないことや、不倫の精神的損害は損害賠償、つまり金銭の賠償によって償われるべきものであるということから、請求を認めませんでした。交際の解消請求も同様に考えられ、強制執行で無理やり別れさせることもできないので、残念ながら裁判にはなじまない請求と考えられます。

とはいっても、不倫事件の場合、裁判の前に内容証明郵便を送って慰謝料の支払請求をするのが一般的なのですが、その際に交際を解消するよう求めたり、示談や裁判後に和解したりするときに、相手が了承した場合は交際関係を解消して二度と会わないことを内容に盛り込むこともあります。

慰謝料請求よりも、まずは夫婦間での話し合いを

今回は世間体やお子さんのことを考えて離婚しないとのことですが、今後ご主人との夫婦関係が破綻し、籍は入っているものの夫婦とは名ばかりの関係になってしまうと、不倫の慰謝料請求はできなくなります。今後、時間がたって夫婦関係が変わってくる可能性もありますので、再度請求をされる際には弁護士への相談をお勧めします。


不倫は妻にとっては許し難い行為で、慰謝料請求する権利があります。しかし、夫婦とは難しいもので、今後も円満な夫婦関係を築きたいと思っても慰謝料請求をすることで逆にマイナスに働いてしまうこともあります。

お子さんのことや相手と別れて欲しいとのお気持ちもあるようなので、慰謝料請求ができるとしても、夫婦関係をやりなおすことに目を向けたり、今一度ご自身のお気持ちをしっかり見つめ直したりするのもよいかもしれませんね。

●ライター/正木裕美(アディーレ法律事務所:愛知県弁護士会所属)

data-ad-region="1"> data-ad-region="2">

注目の記事

このコラム読んでどう思う?

  • いいね (1)
  • うーん (2)
data-ad-region="2"> data-ad-region="2">

恋愛jpをフォローする