出会いを生かす! 恋愛に発展しやすくなる自己開示の心理メカニズムとは

【相談者:30代女性】
私は明るくて社交的なタイプに見られるので、男性と知り合う機会は比較的多いのですが、本当はなかなか心を開けません。男性が好意をもって近づいてきても、私のどこに興味があるのかわからないし、相手が思っているイメージと違っていたらと思うとつい距離を取ってしまいます。

私がいいなと感じても、もし振られたらと思うと自分から好意を伝えることもできません。そうやってぐるぐるしているうちに相手が脈なしと判断して去っていくパターンが多くて、なかなか恋愛に発展できません。こんな性格でもうまくいく方法はないでしょうか。

a いきなり結果を求めるのでなく、自己開示から始めましょう。

日常の迷宮脱出ガイド、心理分析士の咲坂好宥です。

なかなか心を開けないもどかしさが伝わってきました。この問題は何もいきなり「あなたが好きです」なんて宣言する必要はなくて、「あなたに興味があります」ということが伝えられれば解決することですよね。でもその自己開示ができないのはなぜでしょうか。

・自分の弱みを見せるみたいで嫌
・相手に興味があると知られると恥ずかしい
・伝えてもし嫌われたら悲しい
・相手が自己開示していないのに自分だけ伝えるのは不公平

あなたの心にいろんな理由が湧き上がってきたかもしれません。でも、本当にその理由は正しいでしょうか。たとえば、上の理由なら、あなたが誰かに興味を持つことは弱みでも恥ずべきことでもないですよね。興味を持たれた相手を嫌うって、一般的な反応ではないでしょうし、自己開示は損得勘定でもありません。

何もプロポーズをしようと言っているわけではありませんよね。「あなたに興味がある」ということが伝わればいいだけのこと。でもそこに抵抗があるのだとすれば、もしかしたら「こんな自分が伝えても受け入れてもらえないのでは……」という怖れがある気がしませんか。

そうだとするとそれは、自分の弱さやダメな部分を認められていないのは他の誰でもなく自分自身だ、ということを意味していますよ。

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傷つきやすい生身をさらす勇気を

ではぼくらは、もっと自分を磨いて自信をつけるようにすればいいのでしょうか。『ヒューストン大学』のブレネー・ブラウン教授は、著書『本当の勇気は「弱さ」を認めること』(2013年8月、サンマーク出版、門脇陽子・訳)の中で次のように解説されています。

『自分の弱さやもろい部分を認め、傷つく可能性と向き合おうとするかどうかで、どれだけ勇気があるか、どれだけ明確な目的をもっているかがわかる。また傷つきやすい自分の生身をさらせるかどうかは、不安や人とのつながりの断絶度合をはかる尺度になる。

完璧で誰にも批判されない自分になってから競技場に立とうと思っていると、結局、人間関係を損ない、チャンスを逃して取り返しのつかない事態を招き、貴重な時間を無駄にし、自分の才能や自分だからこそできる貢献を捨てることになりかねない。「完璧」「誰にも批判されない」という言葉は心をくすぐるかもしれないが、しょせん、人間はそうなりえないのだ』

ぼくらはどこまで行っても弱っちくてダメな部分を持ったままなので、もっと自信がついたら……なんて言っていたら、永遠にチャンスは来ないかもしれないわけです。だから、人とのつながりを求めるならそんな弱っちい生身をさらす勇気がいるのだと、ブラウン教授は述べられているのです。

気持ちを伝えることで相手に与える心理メカニズム

とはいえ、清水の舞台からバンジージャンプするくらいの勇気をもって好意を伝えたとしても、相手にとってはそんな勇気なんて全く関係ないとあなたはお感じかもしれません。ところがそうでもないんですよ。

これは心理学的には『自己開示の報酬機能』と呼ばれていますが、勇気を出して自分の気持ちを伝えてくれたこと自体が、相手にとっては自分に対する好意や信頼の証になって認められた気持ちになるし、伝える内容によっては報酬にさえなるのです。

また、同じく心理学では『自己開示の返報性』という概念があります。これは自分の気持ちや個人的な話を相手に伝えることで、相手はお返ししなければいけないと感じ、同じように伝えたくなる心理メカニズムを言います。

いきなりプロポーズをしたり付き合ってくれと迫ったりすれば、よほど相性がピッタリでもない限りイバラの道が予想されます。でも、相手に興味があることやつながりを持ちたいという、重すぎない気持ちから伝えることで、相手も自分の気持ちを伝えてくれる可能性は高くなるのではないでしょうか。

そして、この返報性の法則で自分の内面を開示していることを相手が自覚すると、「こんな個人的な話を打ち明けているんだから、ぼくはこの人を信頼しているはず」と思うようになる心理メカニズムが働きやすくなるのです。これが心理学で『認知的不協和』と呼ばれるものです。

そもそも、あなたに全く興味がない可能性ゼロの人なら最初からお近づきにはならないですよね。“即付き合う”というような結果をいきなり求めない限り、誠実に気持ちを伝えることであなたは一歩を踏み出せるのではないでしょうか。

今までのパターンを変えたいなら、今までと違う行動を

とはいえ、相性ってものもありますから、必ずうまく行くとは限りませんよね。でもそれは、その人とあなたとの相性がベストではなかったということであって、あなたが魅力のない人だということではありません。単純に“ご縁がなかった”ってことです。

でもその“ご縁がなかった”という結果を怖れて、今までと同じ行動パターンを取り続けるなら、きっとまた今までと同じ結果が手に入りますよ。今までのパターンでうまく行かなかったのなら、パターンを変えることが大切です。

傷つきやすい生身の姿をさらけ出すのは、多かれ少なかれ誰でも怖いものです。でもそれを乗り越える勇気を持てたとき、未来が変わる可能性を手に入れられるのではないでしょうか。あなたのその勇気で、新しい恋愛が手に入りますように!

【参考文献】
・『本当の勇気は「弱さ」を認めること』ブレネー・ブラウン(著)

●ライター/咲坂好宥(心理分析士)

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