性犯罪被害に遭ってしまった男性への正しい対処法

【相談者:10代女性】
彼氏の弟が、最近、登校中に痴漢に遭ったそうです。少し有名な私立の中学生で、まだ1年生ですが、背も高いしスポーツをしているので、「女の子に間違えられたのではないと思う」と、彼は言っています。痴漢に遭ってから、電車に乗るのが怖くなってしまったとのことで、今は1時間以上かけて自転車で登校しているとのことです。

そこで、彼から、「相談に乗ってあげて」と頼まれたのですが、私も痴漢に遭ったことはあるものの、男の子でそういう人に会ったことはないので、どうしたらいいのかがわかりません。

a “するべきこと”ではなく“してはいけないこと”を覚えましょう。

こんにちは、ライターの佐原です。ご相談ありがとうございます。

大切な相手や、誠実にいたいと思うことであるほど、相談に乗るというのは難しいものです。「男性の性被害者」と言えば、確かにあまり聞かない話ですので、戸惑われるのも無理はないかと思います。

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男性の性被害者は実はそれほど少なくない

性被害の被害者と言えば、女性ばかりと思われがちですが、必ずしもそうではありません。被害者には男性も存在しているのです。

『強制わいせつ』事件に絞った場合、認知件数は年間おおよそ8000件ですが、このうち200件程度は男性が被害者となっています。10年分の統計を見ても、認知件数のうち2~3%は男性が被害者となっているようです。

強制わいせつのみならず、性被害は女性であっても警察に届けを出されることが非常に少なく、日本では性犯罪被害に関する統計の件数はほとんど参考にならない、と言われることも多くあります。男性の場合、世間的に被害者となることが想定されていないため、ますます、届け出を出しにくいことと思われます。

なお、男性に性加害をするのは必ずしも女性ではありません。また、男性の加害者が必ずしもゲイであるわけでもありません。

男性被害者が相談できる専門機関もあるが……

「相談に乗る」と一言で言っても、場合によっては専門的な機関に繋ぐ必要もあるかもしれませんし、そう簡単ではない可能性もあるかと思います。

しかし、女性向けの相談機関の方が多く(とは言え、こちらも完全に不足している状態ですが)、性暴力を受けた男性専門の相談施設と言えば、まだ日本には1件しかありません(男女関わらず相談できる機関に関しては後述します)。

男性被害者に“やってはいけないこと”とは

これはズバリ、女性被害者に対するものとほとんど変わりません。性被害に関しては、『セカンドレイプ』の問題がつきものです。「そんな服装をしていたから」「そんな時間に外にいたから」「注意が足りなかったから」「隙を見せたから」などがわかりやすいかと思いますが、それだけではありません。

たとえば、「君が本当に可愛いから」というような、慰めるために発された言葉でもセカンドレイプにあたり、被害者を大きく傷つける可能性が高いです。

男性被害者向けに、特有のセカンドレイプ発言と言えば、「男のくせに」「男の子だったからまだよかったね」「女じゃないんだからそんなに気にしなくて大丈夫だよ」などがあたるかと思います。被害者には、被害に遭うだけの理由も原因もないのです。

相談機関を利用しましょう!

彼氏の弟さんが相談機関を探している場合、もしくは、相談に乗っているあなた自身が苦しくなったら、どうか迷わず、相談機関を利用してください。そうです、被害者本人だけでなく、相談に乗る側・被害者を持つ家族も、相談窓口は利用して良いのです。

警視庁の掲載しているページや、法テラスのページ、その他にもワンストップセンターの一覧を載せているページもあります。

あなたも痴漢被害に遭ったことがある、とのことで、多くの女性にその経験があるとは言え、彼氏の弟さんの話を聞いていて辛くなることも多いかと思います。相談窓口は、そんなあなたのためにもあるのです。どうか無理せず、彼氏の弟さんともいろいろな話ができますように。

【参考リンク】
性犯罪被害相談電話設置一覧表 | 警察庁
犯罪被害についてお困りなら | 法テラス

●ライター/佐原チハル(自由形恋愛専門家)

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