夜道で襲ってきた犯人の写真をスマホで撮影すると違法になる?

【相談者:20代女性】
私は残業の多い会社に勤めているので、終電で帰ることもザラにあります。駅から家まで歩く道がかなり暗くて人通りが少ないため、怪しい男性につけられることもしばしばあります。もし、変質者などに襲われた場合、写真や動画で相手を撮影しておくと、裁判などで証拠として使えますか? また、逆に無断で相手を撮影すると、不利になることはありますか?

その他にも、女性が夜道で襲われた場合に、犯人を捕まえるときに必要なことや自分を守る方法があったら教えてください。

a 犯人を捕まえることを考えるより、自分の身を守るのが第一です。

ご相談ありがとうございます。アディーレ法律事務所弁護士の島田さくらです。

女性一人で夜道を歩くのはできるだけ避けたい。でも、お仕事でどうしても帰宅時間が遅くなる場合もありますよね。

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撮影している場合じゃない

怪しい男性につけられているなと思ったら、まずは逃げる。コンビニやお店など人がいる場所があれば、そこに逃げ込みましょう。あるいは、大声を出したり、防犯ブザーを鳴らすなど、被害に遭わないために最大限のことをすべきです。

スマホや携帯を取り出して、カメラを起動させて、なんてやっている場合じゃないですし、実際に不審者に会ったときに、そんな悠長な行動はとれないでしょう。

写真撮影は肖像権侵害?

とはいえ、仮に、撮影に成功した場合、その写真は裁判に使える証拠となるのでしょうか? 憲法13条に基づく権利として、他人から無断で写真を撮られたり、その写真を利用されたりしない権利が認められており、これが『肖像権』と呼ばれるものです。

警察官が犯罪現場を写真撮影していた事案について、最高裁判所は、適法な行為と認めました(『京都府学連事件』昭和44年12月24日)。

一般人の写真撮影についての最高裁判例はありませんが、強制わいせつなどの犯罪を刑事裁判で立証する必要性と犯人の肖像権を比べた場合、前者の方が優先されるべきでしょうから、写真は裁判で使える証拠になると考えられます。

その写真を警察に提出したからといって、後々犯人に、「肖像権侵害だ!」なんて言って訴えられることはまずありません。

身を守るのが第一

法律の話は、上記のようになりますが、まずは自分の身を守るのが第一。最寄り駅からでもタクシーを使う、防犯ブザーを常備する、走りやすい靴を履くなど、できることはあるはずです。

「犯人を捕まえてやろう」「証拠を残さなきゃ」なんて無理なことをすると、犯人が逆上する可能性も出てきます。とっさのときに余計なことを考えないように、まずは、自分の身を守ることを最優先に考えておいてください。

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●ライター/島田さくら(アディーレ法律事務所:東京弁護士会所属)

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