“カラ残業”で不当に賃金を得る罪の重さとは?

【相談者:20代女性】
私の会社では、定時後にも関わらず、女性社員がおじさん社員達と毎日おしゃべりをしていたり、お客様訪問といいつつ時間つぶしに私用で外出しているのに毎日2時間以上の残業をつけていたり、と残業代を稼いでいる? とも取れる行動があります。給与が高くないので残業代がありがたいのはわかりますが、真面目に働いている人が馬鹿みたいです。

私は忙しい彼氏と久々に仕事後デートの予定だったのに……泣く思いでキャンセルをして残業しています。暇なら代わってほしいくらいです! この状況をやめさせたいです。どうするべきでしょうか……。


ご相談ありがとうございます。アディーレ法律事務所弁護士の岩沙好幸です。

自分はデートの予定をキャンセルしてまで真面目に働いているのに、その横でおしゃべりしている人が同じように残業代をもらっている、なんていうことが許されたら腹が立ちますよね。また、私用で外出している時間があるにも関わらず、平然と残業代を請求する行為も許し難いですね。これは、いわゆる「カラ残業」といわれる問題です。

法律では、実際に働いていない時間については賃金を支払う必要はありません。そして、一般的に働いているか否かは、「労働者が使用者の指揮監督の下にある」か否かで判断されます。たとえば、作業と作業の待ち時間であっても、指示があればすぐに業務をする準備ができていれば、それは法律上働いていることとされます。

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しかし、今回のケースは、定時後の女性社員とおじさん社員とのおしゃべりや、私用での外出であり、使用者の指揮監督の下にあるとは到底いえないため、会社は賃金を支払う必要はないことになります。

そして、さぼっていた時間があるのに残業せざるを得なかったかのように残業代を請求しているということになれば、会社に対して虚偽の申告をして、支払う必要のない賃金を支払わせているということになりますから、詐欺罪を構成することになります。絶対に許されない行為ですね。

過去には、いつも30分、1時間遅刻しているにも関わらず、手書きのタイムカードには定時の始業時間が記入されていたという事例で、会社側は会社の入り口の防犯カメラの映像で従業員の出社時刻を割り出し、従業員が実際は働いていない事実を証明したという事例もありました。

従業員は会社に対して、タイムカードをもとに計算した2年分の残業代を請求していたのですが、このケースで裁判所は、従業員の残業代請求を認めませんでした。

「カラ残業」は、働いていない分の賃金を返さなければならないことは当然ですし、刑事処罰の対象にもなる行為です。また、防犯カメラに映っていれば、実は働いていないことが簡単にバレてしまいます。

残業代を少しでも多くもらいたい気持ちはわかりますが、「カラ残業」は絶対にやめましょう!

●ライター/岩沙好幸(アディーレ法律事務所:東京弁護士会所属)

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