浮気をしない彼氏に育てる“ピグマリオン効果”の活用法

【相談者:10代女性】
最近彼氏ができました。彼氏は結構モテるタイプなのでラッキーだったのですが、今後が心配です。でも、付き合い始めたばかりから、浮気を気にして束縛するのは嫌です。どうしたらいいですか

a「こうしてほしくない」と思うことではなく、「こうあってほしい!」と思うことを言葉にしてみましょう。

ご質問ありがとうございます。恋愛小説専門家の倉本真帆です。

心理学を参考に、アドバイスを小説風に仕立ててみましたので、ご覧ください。

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カランカラン、それはこの店のドアベルの音。

お客様のご来店を告げるその音がなったら、私はコーヒーを準備する。

『心理学でお悩み相談カフェ・お代はコーヒー一杯で』

ここはちょっと風変わりな喫茶店。オーナーの私が、一杯のコーヒーと一緒に、相談を受けるお店なのだ。

今日のお客様はどんな相談だろう。10代くらいの、女の子――。

「コーヒーをお持ちしますので、お席でお待ちください」

そう声をかけ、お盆を用意する。

「お待たせしました」

テーブル席に腰かけた女の子のもとへコーヒーを運び、私も腰かける。

「お悩みを、お聞かせください」

「彼氏がいるんです。最近できたんですけど」

「ええ」

「結構、女子にモテるタイプなんですよね。それが、ちょっとだけ心配で」

女の子は誇らしさと不安の入り混じった表情で語る。

「束縛すると嫌われるんじゃないかと思って、どうしたらいいのかなと思うんです」

私は頷きながら話を聞く。

「彼の負担にならないように、でも浮気を防ぐ……って、どうしたらいいんでしょうか」

「そうですね、恋愛は生ものですから、お客様自身が魅力的であろうとし続けることも大事になるでしょうが……」

そんなことはわかっている、と言いたげな女の子の表情に、私はほほ笑む。

「“ピグマリオン効果”についてお話しましょうか」

「ぴぐまりおん……効果?」

「人には、他人から期待されると、その通りの結果を出そうと無意識に行動するという習性があるんです」

「無意識に?」

「ええ、無意識です。ピグマリオン効果が有名なのは、教育現場なのですけれどね。教師が期待を込めて指導していると、生徒の学力が伸びやすいんです。今回の場合は、恋愛ですから、彼の人間性に期待するといいでしょうね」

「人間性、ですか」

「“優しいよね”と言っていると、優しい人になる、というようなことです。この場合、“モテるけど、誠実だから好きだよ”と言ってみるといいかもしれませんね」

女の子は少し照れたように、コーヒーに口をつけている。

「逆に、浮気を疑うような発言ばかりしていると、その通りになってしまうかもしれないという危険があることを、覚えておいてくださいね」


いかがでしたでしょうか。

人は相手の期待に添おうとする習性があるのですね。“ピグマリオン効果”について知っていると、相手を自分好みに育てる(?)こともできるかもしれません。

そして、マイナス要素となりそうな言葉は口に出さないのが吉です。言葉には思いがけない力が宿ることがありますから、うまく使いたいですね。

参考になることを、願っています。

●ライター/倉本真帆(恋愛小説専門家)

編集部追記

今回のコラムでは、彼の浮気を防ぐ方法として、「ピグマリオン効果を狙って彼の人間性に期待してみましょう」という視点でアドバイスをいただきました。

「ピグマリオン効果(教師期待効果、ローゼンタール効果)」について、一般的にはどう言われているのか、編集部でまとめてみました。

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ピグマリオン効果とは

人は期待されるとその通りの成果を出す傾向にあり、これを「ピグマリオン効果」と言います。この効果は、1964年、アメリカの教育心理学者ロバート・ローゼンタールの実験によって発見されました。

“ピグマリオン”という名前の由来は、ギリシャ神話に登場する『ピュグマリオン王』。彼は自分で彫った女性の彫刻に恋をしてしまいます。彼は神に祈り、その結果、女性の像が本物の女性になったと言われています。

動物による実験

ピグマリオン効果が最初に発見されたのは、ある大学でネズミに迷路を走らせる実験をしたときのことでした。このとき、学生たちに渡すネズミを2つのグループに分け、片方は利口なネズミであり、もう一方はのろまなネズミであると伝えました。

すると、実験結果に差が出たのです。ローゼンタールは、これは学生たちが与えられた情報によってネズミの扱いを変え、その扱いの差が結果に反映されたからではないかと考えました。

教育現場での実験

この効果は教育現場でも見られるのではないかと考え、小学校でも実験が行われました。教師は、「検査の結果、今後これらの児童の成績が上がる」と児童のリストを渡されます。

実際はランダムに選ばれた子どもたちなのですが、その後、本当に彼らの成績が上がっていったそうです。教師が児童に期待し、それが彼らに伝わり期待通りの成果が出たのだと報告されています。

「ピグマリオン効果」の活用法

ピグマリオン効果は、一般的に教育の現場でよく使われます。たとえば、それまでやる気のなかった子に、「君はやればできる子だ」と言うことで、実際にやる気を出し努力することを期待します。

仕事では、部下に「あなたは有能な人だから、期待している」と言ってみましょう。すると、実際に有能な人物になってぐんぐん力をつけてくれるかもしれません。

恋愛においては、怒りっぽい彼に「いつも優しくしてくれてありがとう」、浮気性な彼には「いつも大切にしてくれてありがとう」と言ってみると、実際にその通りに変わってくれるかもしれません。

あからさまに言うと嫌味っぽくなってしまう可能性もあるので、タイミングや言い回しに気を付けて使いましょう。

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ピグマリオン効果に関連する心理5つ

(1)ゴーレム効果

ピグマリオン効果の反対で、悪い印象を持たれた人は、その印象の通りに悪い人になってしまうことを言います。負けず嫌いの人は当てはまらないかもしれませんが、多くの人は、否定的なことを言われたらやる気が削がれてしまいますよね。

(2)ハロー効果

ある顕著な特徴に全体の印象が引っぱられ、評価が歪められることを言います。この効果はいいように働く場合と悪いふうに働く場合のどちらもあり得ます。たとえば、人を外見や第一印象で判断してしまうのも、ハロー効果が原因です。

(3)プラシーボ効果

『プラシーボ効果(偽薬効果)』とは、患者に薬の成分を含まない偽薬を投与しても、これは薬だと信じることによって症状が回復することを言います。

逆に、薬の副作用を信じることで副作用が強く出ることを、『ノンプラシーボ効果』と言います。

(4)ホーソン効果

ある工場で、明るい照明と暗い照明ではどちらの方が作業効率が上がるか実験したところ、照明の明暗に関わらず従来より効率が上がったそうです。実験の分析の結果、“見られている”という意識が生産性を高めたと判明したそうです。

家で勉強するよりカフェや図書館でやった方がはかどるというのも、ホーソン効果のおかげかもしれませんね。

(5)ピグマリオンコンプレックス

ピグマリオンコンプレックスとは、心のない人形を愛する『人形偏愛症』のことを言います。また、女性を人形のように扱う性癖もこれに含まれます。二次元の女性に恋をするオタク文化とも関係があると言われています。


「ピグマリオン効果の活用法」や「ピグマリオン効果に関連する心理」などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

ピグマリオン効果によって期待された相手も良くなりますし、相手の欠点を見つけて小言を言うより自分自身もポジティブな気持ちになれると思いますよ。今後、恋人に直してほしいところを見つけたときは、怒る前にこの効果を思い出してみてくださいね。

(恋愛jp編集部/佐藤)

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