“サンクコスト効果”に学ぶ、ヒモ男にハマっていく心理

【相談者:20代女性】
私の友人の話です。彼女には、今一緒に住んでいる人がいるのですが、相手は年下の男の子で、バイトはしているらしいですが、生活費の面倒は彼女がみているようなんです

私は、「それってヒモなんじゃないの?」と心配をしているのですが、彼女は、「すごく魅力的な人なの」と言って聞きません。正直、友人が心配です。

a 自分が行った投資が大きいほど、相手への気持ちは大きくなる傾向があります。

ご質問ありがとうございます。恋愛小説専門家の倉本真帆です。

心理学を参考に、アドバイスを小説風に仕立ててみましたので、ご覧ください。

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カランカラン、それはこの店のドアベルの音。

お客様のご来店を告げるその音がなったら、私はコーヒーを準備する。

『心理学でお悩み相談カフェ・お代はコーヒー一杯で』

ここはちょっと風変わりな喫茶店。オーナーの私が、一杯のコーヒーと一緒に、相談を受けるお店なのだ。

今日のお客様はどんな相談だろう。20代くらいの、女性――。

「コーヒーをお持ちしますので、お席でお待ちください」

そう声をかけ、お盆を用意する。

「お待たせしました」

テーブル席に腰かけた女性のもとへコーヒーを運び、私も腰かける。

「お悩みを、お聞かせください」

「あの、私の友人のことなんです」

「はい」

「その子には一緒に住んでいる彼がいるんです。その彼が年下で、バイトくらいはしているみたいなんですけど、なんていうか……ほぼヒモのような状態らしくて。私、彼女のことが心配で」

私は頷く。

「そうでしたか」

「どうして彼女がそんな人にはまってしまったのか、理解できなくて。彼女は今まで出会った人の中で一番魅力的に思うって言うんですけど」

女性はため息をつく。

「“サンクコスト効果”、かもしれないですね」

「それはなんですか?」

女性は顔をあげて訊ねる。

「“サンクコスト”というのは、埋没費用のことです。自分が投資した労力、時間、お金などを無駄にしたくないと思う心理の働きのことを、“サンクコスト効果”と呼ぶのです」

「つまり、彼女は手間暇かけた分、自分は彼が好きなんだって錯覚し続けているっていうことですか!?」

信じられない、と女性は呟く。

「恋愛には錯覚や思い込みが必要なのかもしれません。充足感を得られることが大切なのではないでしょうか」

「それは……そうかもしれませんが」

「周りから見ると、確かに心配になることも多々あるでしょうね。でも、それくらいであきらめられる恋愛なんて、ないと思いませんか?」

そう言うと、女性は少し遠くを見つめるように、ほほ笑んだ。


いかがでしたでしょうか。

「どうしてそんな人を好きになるのかしら?」と思った時には、“サンクコスト効果”の概念を知っておくと、もしかするとブレーキの役割を果たすかもしれません。

ただし、恋愛にはブレーキが働かないことのほうが多いでしょう。本人であっても、恋愛感情をコントロールすることは難しいですから、周りは見守ることしかできないかもしれませんね。それでも、見守ってくれる人がいることは、ご友人にとって救いになっていると思います。

参考になれば、幸いです。

●ライター/倉本真帆(恋愛小説専門家)

編集部追記

今回のコラムでは、ヒモ男にハマるのを防ぐ方法として、「“サンクコスト効果”を知り、恋愛感情にブレーキをかけましょう」という視点でアドバイスをいただきました。

「サンクコスト効果(サンク・コスト効果)」について、一般的にはどう言われているのか、編集部でまとめてみました。

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サンクコスト効果とは、コストを無駄にしたくないという心理のこと

サンクコスト(埋没費用)』とは、すでに支払って取り戻すことができないコストのことです。そして、『サンクコスト効果』とは、そのコストを無駄にしたくないという気持ちから、損をしても投資をやめることができない心理を言います。

コストという言葉からわかるように、もとは経済学で使われる言葉です。たとえば、株に投資して損をしたとします。客観的に見れば損をした時点でやめるべきだと思えます。

しかし、投資した本人は損を取り戻そうとさらに投資し、結果的に損を重ねてしまいます。この、“損をしたくない”という心理が『サンクコスト効果』です。

このことは恋愛にもあてはまります。ヒモ男、ダメ男だとわかっていながらも、恋人に費やした時間やお金、思いを無駄にしたくないために、なかなか別れられなくなってしまうのです。

サンクコストの呪縛で合理的な判断ができなくなります

合理的に考えれば、損をすることがわかった時点で引き返すことができます。その行動を続ければ、さらに損をしてしまう可能性が高いからです。

しかし、多くの人はサンクコストに縛られてしまい、そう簡単にはいきません。早めに切り上げれば少しの損で済んだところをズルズルと続けたら、いつしか本当に引き返せなくなってしまうかもしれません。

また、一度した投資を取りやめることは、自分の失敗を認めることでもあります。失敗を認めることは決して楽なことではありませんよね。自分を正当化するためにも、損する行動を続けてしまいます。

乗り越えるために“今”ではなく“未来”のことを考えましょう

まずは、サンクコストという考え方を知り、自分がそれに縛られていないか意識するようにしましょう。縛られているとわかっていてもやめられないときは、目の前のことではなく少し先のことを考えるようにしましょう。

恋人と付き合っていて今は幸せだとしても、この先ずっと一緒にいることは自分の利益(幸せ)につながるだろうか? と考えてみてください。

恋人にかけたコストは大きいかもしれませんが、もう取り戻すことはできません。しがみつくと、これから先、そのコストはさらに膨れ上がります。

サンクコストに縛られているかも、と思った方は目を覚ますチャンスかもしれません。ご自身の未来のためにも、無駄な投資は早めに切り上げましょう


サンクコストの呪縛や乗り越える方法などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか? 今までかけてきたコストのことは一度忘れて、ぜひ、長い目で見たときに幸せになれる選択かどうか考えてみてくださいね。

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(恋愛jp編集部/佐藤)

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