結婚後は家庭に入るべき? 「武士道」に学ぶ、現代女性の人生観と考え方

【相談者:30代男性】
彼女にプロポーズをしたのですが、お預けをくらってしまいました。自分は古風な日本の家庭に憧れていて、彼女には専業主婦になってもらって家のことを任せたいと思い、そのように伝えました。でも、彼女いわく、家事が苦手とか、外に出ない生活は無理かもしれないとか。そのうち慣れるだろうし、習い事などもすればいいといいましたが、首を縦に振ってくれません。意見をはっきりいってくれないので、自分もどうしたらいいのか。

彼女に昔からの日本家庭の素晴らしさを伝える本などがあれば、ぜひ紹介してください。

a 『武士道』がおすすめです! でも勘違いはしないこと。

こんにちは。カルチャー専門家・みわあやのです。

・「家事が苦手」=家事を自分一人に押し付けられるのはイヤ
・「外に出ない生活は無理」=仕事を辞めたくない

彼女がいいたいのは、おそらくそんなところではないでしょうか? 本当のところは彼女にしかわかりませんが……。

もしかしたら相談者さんは、手伝う気もない家事に対して、「慣れればできる」。仕事を辞めたくないのに、「習い事をしろ」。そういってしまったのかも。彼女がどんなにあなたを好きでも、「押し付けられた」と感じたら、不安になってしまうのでは?

昔の人たちが伝えた、「生きる知恵」や「道徳観」などは、素晴らしいものだと思います。ですが、残念ながら時代はかわっていくもの。現代に置き換えるとどうか? という柔軟な視点で考えてみる必要があるのかもしれませんよ。

今回は、海外でも愛されている“新渡戸稲造”の著書「Bushido・The Soul of Japan」の訳書、『武士道』から、家庭における女性の役割をみてみましょう。

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『武士道』から読みとく女性の生き方とは?

新渡戸稲造の武士道によると、武士の家柄の女性に求められたものは、家庭的でありながら、強さも備えた女性像だったようです。女子は、自分を守るために強くあるべきで、武芸を身につけ、男子の助けになるように奉仕をするのが美徳とされていました。

武士のお嫁さんは「家庭を守るため」に、すすんで武芸や読み書きなど習得しました。主の留守中でも、自分の身体や家族を守れるように、「薙刀(なぎなた)」という武器を操ることもできたそう。

武士道では、もちろん男子と女子の待遇は同等ではないんですよね。それが、「男尊女卑」だ、なんていって敬遠する方も多いかもしれません。

確かに、武家社会では、女子の政治的な地位は高くありませんでした。でも、家庭内における地位は、母として、妻として尊敬され、優遇されるものだったそう。家庭のなかでも、個人にしっかりとした役割があり、それぞれに守るべきものを守っていたんですね。

「女子は自分を犠牲にして、家に尽くすべき」と聞くと、男性にばかり都合のいい社会だったのかと思いますよね。ですが、時代背景をみれば、そうでないことがわかります。

男性も、自己犠牲の精神を求められた厳しい時代だったため、命を落とす覚悟で働いていたんですね。ですから、武家に嫁ぐ女子もその分、自分の家庭をしっかり守る必要があったというわけ。

時代背景を現代におきかえれば、意味も変わる

では、現代におきかえると、女性が家を守るとはどんなことでしょう。不意打ちで敵に襲われることはまずありませんから、薙刀の練習をする必要はなさそうですね。

経済が不安定な現代。家庭を襲う危機は、夫のリストラとか、ボーナスカットなどでしょうか。そうなると、女性に問われるのが、外に出て働く実力。専業主婦なら家計を管理する能力、決まった収入のなかでやりくりする能力などではないでしょうか。

どういった形で家庭を守るかは、その家庭環境によっても、個人の意向によっても異なるはず。どのやり方が正しいということはありません。必ずしも、「家を守る=家にいる」ということではなく、時代や個々の環境にあった「家族の守り方」があるのではないかと、私はそのように解釈します。

それらを踏まえて、もう一度、彼女の意向を汲みつつ、話し合いをしてみてはいかがでしょう。お互いに譲歩できる地点がみつかるといいですね。

「武士道」を地で行く女性を奥さんにもらったとしたら、男性も、日々自分を磨くことを忘れてはいけないのかもしれません。だって、自立した女性は一人でも生きていけるんですよ(笑)。

【参考文献】
・『武士道』新渡戸稲造・著、矢内原忠雄・訳 / 岩波書店

●ライター/みわあやの(カルチャー専門家)

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