映画『ルビー・スパークス』に学ぶ、独占欲が強すぎる人の間違った恋愛の仕方

【相談者:20代男性】
付き合って1年経つ彼女がいます。うまくいっているのですが、彼女はとても自由で自分勝手で、なかなか僕の想いが伝わっていないんじゃないかと最近不安です。どうすればいいでしょうか


みなさん映画は観てますか? 恋愛jpで映画のアドバイスを担当しております利根川です。

担当といっても映画を薦めるのが僕の仕事で、お悩みと同じような経験をしている映画や1シーンをお勧めし、少しでも答えのヒントになればと思いご紹介させていただきますね。

ご質問ですが、自由気ままな彼女さんなんですね、素晴らしいことだと思いますよ。でも、自分に振り向いてくれないのは確かに寂しいですね。付き合っているとはいえ……ね。

それでは、そんなあなたにとっておきの映画を1本ご紹介いたしますね。

『ルビー・スパークス』発売元/20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパン

20世紀フォックス ホームエンターテイメントジャパン㈱ 2013年04月24日発売 (DVD絶賛レンタル中) ルビー・スパークス

20世紀フォックス ホームエンターテイメントジャパン㈱
2013年04月24日発売 (DVD絶賛レンタル中)
ルビー・スパークス

2012年アメリカの、フランスっぽい映画ですね。監督は、ジョナサン・デイトンとヴァレリー・ファリスの夫婦監督、この2人は『リトル・ミス・サンシャイン』なんかもやってましたね。この監督好きな映画ファンの方々多いんじゃないですか、少し独特なんですよ。

出演はポール・ダノ(カルヴィン役)、そしてゾーイ・カザン(ルビー役)。ちなみにゾーイ・カザンは、この映画の脚本も描いてますね。両親共に脚本家で、おじいちゃんは監督、映画にどっぷり染まった家庭で育ったら本人は脚本も描いちゃうし、女優もやっちゃった……という感じのようで(笑)。ちなみにこのおじいちゃん、名作『欲望という名の電車』とか『エデンの東』なんかつくった凄い監督さんです。「絶望という名の地下鉄」じゃないよ。

脇役も豪華ですよ、いったいどこにいたのかアントニオ・バンデラス、相変わらず濃いですね。アネット・ベニング、スティーヴ・クーガンなどなど。

ストーリー

ちょいとラブストーリ&ファンタジーなんですね。でも恋愛のテキストとしては、世の男性諸君よく見ておいてください。

カルヴィン、天才作家として華々しくデビュー → そしてスランプ! なんとか抜け出そうと、理想の女の子「ルビー・スパークス」を主人公にした小説をかきはじめたところ……、朝起きたらルビー本物が家に出現! WHY? タイプライターを叩いて、思い通りの女の子へ。「どんどん自分の理想に近づけようとする彼と、彼の理想の近づいていく彼女」、これ以上ない程幸せに暮らす2人だったが……そんな感じの話ですね。

タイプライターで叩くと、どんどん思い通りにルビーが変わるんですよ。「(微調整)フランス語しゃべれるルビー」とか打つと、フランス語しゃべれるようになってるし。簡単に云うとね、タイプライターで思い通りの彼女を作れるわけです! おめでとう~!

ルビー・スパークスのプロフィール

オハイオ州出身デイトン出身の26歳。初恋はH・ボガード、J・レノン(※すでに死んでると聞いて泣いた)。

教師と寝て退学になった、美術かスペイン語の。運転免許もPCも持ってない。ミドルネームが大嫌いで、いつも弱者を応援する。日常的なことが苦手で、請求書の開封も忘れる。元彼は49歳、その前はアルコール依存症。変化があると感じてる探している……新しい何かを。

さて、本来のルビーはあんな性格ですが、ではカルヴィンの方は? こんな不思議な恋がうまくいくのかどうか……、このまま2人の恋を時系列で。

カルヴィンとルビー恋の時系列

※(微調整)はカルヴィンが打ったタイプライターの文。

(1)出会った当初、このままのルビーでいて欲しい……という想いでタイプライターを封印

・カルヴィン以外の世界を知り、自由気まま(ルビー本来)に遊びだす。

(2)タイプライターの封印を解き、ルビーの性格を調整

(3)(微調整)『カルヴィンなしではルビーは生きていけない』

・食事中も手を握って離さない
・目をみないと泣き出してします
・一緒に寝ている時もトイレすらいかせてもらえない
・どこに行くのもついてくる
・車を運転していてもくっついたまま
・電話に出るため手を離したら……泣き出す

(4)(微調整)『ルビーは楽しくはしゃいだ』

・毎日、常にテンション高め、楽しそうなルビー
・会話にならない

カルヴィン:「旅に出ようと思う一人で、遠いところに……」
ルビー:「手紙ちょうだいね(笑)。手紙大好き」
カルヴィン:「やっぱ家に引きこもってもいいや」
ルビー:「なら枕で砦作りましょ(笑)」

(5)(微調整)『感情のおもむくままに喜んだり悲しんだり』

・外出予定があるのにTVに夢中でケンカ
・お洒落な男性に口説かれ、ちょっと悪乗り

ルビー:「あなたって本当に堅物ね」
カルヴィン:「他の男と下着姿でプールにいたろ!(※悪乗り)」
ルビー:「あなたが私を束縛するから! 勝手にルールを決めて私が1つでも破ると私に失望する」
カルヴィン:「僕のルールを知りたい? 他の男をその気にさせるな」
ルビー:「それって私の責任?」
カルヴィン:「君が色目を使えば男はその気になる」
ルビー:「あなたの思い通りになんてならない(出て行こうとするルビー)」
カルヴィン:「どうかな……」

(6)ルビーにタイプライターで調整できることを見せ付ける(独占欲一挙公開!)

・逃げ出そうとするルビー
・タイプライターを使って部屋から出さないカルヴィン
・泣き出すルビー

(7)ルビーを失ったと初めて気づくカルヴィン

・部屋から逃げるルビー

(8)(微調整)『ルビーは家を出るとすぐ過去から解放された、彼女は自由になった』


いかがでしたでしょうか。完璧な彼女を作ろうとした彼と、彼が望む彼女に(勝手に)なってしまう恋人のお話ですね。自分の思い通りに彼女を調整しようとするほど、恋愛ではなくなっていってしまうんですね。要注意ですよ!

(8)で、初めて本当の恋をカルヴィンはしたのかもしれませんね。でもね、このあとの結末が良いんですよ、このまま終わるわけないじゃないですか。カルヴィンはね、なんとタイプライターからMacのPCに機種変しました(笑)。おめでとう~!

ま、そもそもなぜタイプライター選んだのか買うところから見たかったけどね。「コレください……」って。そしてね、再会するわけです、ルビーにね。堅物タイプライターからMacに変わった彼はどうなるんでしょうかね。

最後に、監督達は夫婦なんですが、実はこのカルヴィンとルビーも、そもそもリアルに付き合ってます。余談ですが(笑)。ん? 前にも書いた気が……

あとは映画観て笑って、泣いて、感じて、きっとヒントがあると思いますよ。

ハッピーエンド目指して……。

現実は映画よりも映画っぽい。

利根川でした。

●ライター/利根川建一(映画専門家)

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